歯列矯正でバイトアップをすると噛みにくい？原因と対応方法を解説
大人の矯正歯科2025/11/26
歯列矯正を始めると、「歯がうまく噛めなくなることがある」と感じる方もいらっしゃいます。その一因のひとつがバイトアップです。 バイトアップとは、矯正装置を装着した際に歯や装置の破損を防ぐため、奥歯の噛む面に樹脂（レジン）を付けて噛み合わせを浅くする処置のこと。奥歯に高さを出すことで、矯正装置に歯が当たるのを防ぎ、治療をスムーズに進める役割があります。 今回は、バイトアップの基本知識や噛みにくさへの対応方法、注意点について詳しく解説します。
このページの監修者
河合歯科 矯正歯科
バイトアップとは？
奥歯にワイヤー矯正装置を装着した際、噛み合わせが深い（過蓋咬合）の方や、歯の裏側に装置を装着する場合は、下の歯が装置にぶつかりやすくなります。このままだと装置が破損したり外れたりしてしまい、治療がスムーズに進まないこともあります。
そこで行われるのがバイトアップです。奥歯の噛む面に樹脂を付けて高さを出し、意図的に噛み合わせを浅くすることで、装置への衝撃を避けます。
バイトアップが必要なケース
バイトアップはすべての矯正治療で必要なわけではありません。治療方法や個人の噛み合わせによって必要性は異なるため、治療前に歯科医師と確認しておくことが大切です。
主に以下のようなケースで検討されます。
- 噛み合わせが深い（過蓋咬合）
- 歯の裏側に矯正装置を装着する（舌側矯正）
- 歯ぎしりや食いしばりが強い場合
バイトアップによる
「噛みにくさ」は一時的
バイトアップで奥歯に高さを出すと、従来の感覚では噛みにくく感じることがあります。しかし、多くの場合は時間とともに慣れるものです。治療が進むにつれてレジンを削ったり取り外したりできるため、長期的な問題にはなりません。
噛みにくさを感じたときの工夫
- 肉類：筋切りやひき肉を活用
- 魚類：はんぺんやさつま揚げなどすり身加工品
- 野菜：加熱してやわらかくしたもの
噛みにくさの期間中は、タンパク質やビタミンが不足しがちです。少量でも高エネルギーな食材（バターやマヨネーズなど）を活用するとよいでしょう。
バイトアップの見た目や注意点
- 使用するレジンはブルーなど色付きで装着されることが多く、誤って歯まで削らないための目印です
- 上の奥歯に装着すれば目立ちにくいですが、下の奥歯では口を大きく開けると見える場合があります
- 矯正中は歯磨きがしにくく、むし歯になりやすい状態です。食後の丁寧な歯磨きが大切です
バイトアップはあくまで一時的な処置で、矯正治療が完了すれば取り外されます。
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バイトアップは、矯正装置の破損を防ぎ、治療をスムーズに進めるための一時的な処置です。
噛みにくさや違和感が出ることもありますが、多くの場合は時間とともに慣れていきます。違和感が長く続く場合や食事に支障がある場合は、歯科医師に相談しましょう。
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