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開咬(かいこう)とは?
開咬(オープンバイト)とは、奥歯をしっかり噛み合わせた際に、上下の前歯の間に隙間ができ、かみ合わない状態のことを指します。前歯でしっかり食べ物を噛み切ることが難しく、見た目や発音、食事面などでさまざまな支障が出ることがあります。
原因について
開咬の原因は、遺伝的な骨格要因と後天的な習慣や癖に分けられます。
遺伝的な要因
- 顎の成長方向の異常(下顎が垂直方向に成長しすぎるなど)
- 上下顎のバランスの乱れ
- 歯の位置異常 など
後天的な要因
- 指しゃぶりや舌を突き出す癖
- 口呼吸の習慣
- 食べ物をよく噛まずに飲み込む食習慣
- 頬杖や舌癖などの悪習癖
これらの習慣が長期化することで、歯並びや顎の成長に影響を与え、開咬を引き起こすリスクが高まります。
開咬によるデメリット

開咬を放置すると、以下のようなリスクがあります。
- 前歯で噛み切れないため、丸呑みが増えて胃腸に負担がかかる
- 奥歯への負担が大きくなり、奥歯の寿命が短くなる
- 口呼吸になりやすく、虫歯・歯周病・風邪などのリスクが上がる
- 発音が不明瞭になりやすい
- 見た目のコンプレックスにつながる場合も
放置することで悪化していく傾向があるため、早めの対処が大切です。
開咬の治方法
過蓋咬合は多くの場合、歯列矯正で改善が可能です。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製の取り外し可能な装置(アライナー)を一定期間ごとに交換しながら、歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。代表的なブランドには「インビザライン」や「クリアコレクト」などがあります。
【特徴】
- 透明で目立ちにくい:装着していてもほとんど気づかれず、接客業や営業職の方にも人気です。
- 取り外しが可能:食事や歯磨きの際は外せるため、口腔内を清潔に保ちやすいのが大きなメリット。
- 痛みや違和感が少ない:金属を使用しないため、口内炎や痛みのリスクが比較的低め。
- 軽度~中等度の症例に対応:叢生(デコボコの歯並び)やすきっ歯、前歯のねじれなど、比較的単純なケースに適しています。
【注意点】
- 決められた装着時間(1日20時間以上)を守らないと十分な効果が得られません。
- 重度の噛み合わせ異常や骨格性のズレには適さない場合があります。
- 装置の自己管理が必要なため、こまめな着脱が面倒に感じる方も。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーで歯に持続的な力をかけて動かしていく方法です。長年にわたり最も広く行われている矯正治療です。
【特徴】
- あらゆる症例に対応:叢生・出っ歯・受け口・開咬・過蓋咬合など、複雑な不正咬合にも対応可能。
- 精密な歯のコントロールが可能:微細な調整がしやすく、歯の回転や移動の精度が高いのが強みです。
- 装着時間を自己管理しなくても良い:装置が固定式のため、マウスピースのように「つけ忘れ」の心配がありません。
【注意点】
- 装置が金属製で目立ちやすい(セラミック製や裏側矯正も選択可能)。
- 歯磨きがしにくく、虫歯・歯周病リスクがやや高まる傾向にあります。
- 調整時に痛みを感じやすい場合があります。
比較項目 | マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 |
---|---|---|
対応症例 | 軽度~中等度 | 中等度~重度 |
装置の見た目 | 透明で目立ちにくい | 金属で目立ちやすい(目立たない素材も選べる) |
取り外し | 自由に可能 | 固定式で外せない |
通院頻度 | 1〜2ヶ月に1回程度 | 1ヶ月に1回程度 |
費用の目安 | やや高め | 比較的リーズナブル |
開咬の矯正の注意事項

1. 抜歯やIPRが必要になる場合も
歯を動かすスペースが不足している場合、抜歯や**歯と歯の間を削る処置(IPR)**が必要になることがあります。抜歯に抵抗がある方も、矯正医と相談しながら治療計画を立てていくと安心です。
2. 悪習癖の改善が不可欠
開咬の原因となる指しゃぶり、口呼吸、舌癖などは、矯正治療だけでは改善できません。根本的に治すには、これらの習慣を同時に改善していく必要があります。
3. 経験豊富な歯科医の診断が重要
開咬は他の不正咬合(叢生や出っ歯など)と複合していることが多く、治療プランの立案が難しい症例でもあります。適切な診断と経験に基づいた治療計画が必要ですので、信頼できる矯正歯科で相談することをおすすめします。
開咬でお悩みでしたら
ぜひご相談ください
開咬は、見た目だけでなく食事・発音・呼吸など日常生活にさまざまな影響を及ぼす歯並びの問題です。放置してしまうと、顎関節や奥歯への負担が大きくなり、将来的なトラブルにつながることもあります。
河合歯科矯正歯科では、お子さまから大人の方まで幅広い年齢層に対応しており、開咬のような複雑な症例にも対応可能な治療プランをご提案しております。丁寧なカウンセリングとシミュレーションを通して、患者さま一人ひとりに合った矯正方法をご案内いたします。
「前歯がかみ合わず食べづらい」「口が乾燥しやすい」「発音しにくい」といったお悩みがありましたら、お気軽にご相談くださいませ。初回カウンセリングも実施しております。
このページの監修者

河合歯科 矯正歯科





当院はこれまで
1,665件の矯正治療を
手掛けてきました。
これまで積み重ねてきた
経験と知識を基に、
お1人お1人に合った
適切な治療をご提供いたします。
症例写真








カウンセリングとは別の日に検査をお受けいただく場合には、検査費用として別途3,150円を頂戴しております。
リスク:
マウスピース装着による不快感・痛み、歯根吸収等の副作用があります。矯正後に後戻りすることがあります。
近隣で歯列矯正をご検討の方は
ぜひご相談にいらしてください。
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